5つの管理技術
「青本」や「キーワード集」では、総監の骨格となる技術は「5つの管理技術」であると述べられています。この「5つの管理技術」について簡単に説明します。
5つの管理技術の範囲
経済性管理
事業企画、品質の管理、工程管理、原価管理・管理会計、財務会計、設備管理、計画・管理の数理的手法
人的資源管理
人の行動と組織、労働関係法と労務管理、人材活用計画、人材開発
情報管理
情報分析と情報活用、コミュニケーション、知的財産権と情報の保護と活用、情報通信技術動向、情報セキュリティ
安全管理
安全の概念、安全に関するリスクマネジメント、労働安全衛生管理、事故・災害の未然防止対応活動・技術、危機管理、システム安全工学手法
社会環境管理
地球的規模の環境問題、地域環境問題、環境保全の基本原則、組織の社会的責任と環境管理活動
参考資料:「総合技術監理 キーワード集 2023」文部科学省
5つの管理技術の概要
経済性管理
人・モノ・カネなどの生産手段、そして工程、品質。いわゆる「QCD」についての管理技術です。土木 工事における管理項目でも、品質管理と工程管理は重要です。工事を含む「生産」を効率的にかつ品質を確保して行うための技術になります。生産計画や工程管理、品質管理手法、財務会計に及ぶ広範囲な技術となります。
人的資源管理
生産活動に携わる「人」の能力と「意欲」の向上に関する管理技術です。雇用に関する法令(労働関係法)も含まれるため、これまた広範囲な技術になります。
情報管理
監理者が意思決定に必要な情報を「いかに集めて」「いかに管理して」「いかに伝達するか」などの管理技術です。ICTや、知的財産や情報の保護、知の管理(ナレッジマネジメント)も含まれます。関係法令も含みます。
安全管理
生産活動、業務に携わる組織内部従事者の安全に関する管理、リスクマネジメント、第三者被害の防止 に関する管理技術です。関係法令も含みます。
社会環境管理
生産活動、業務に伴う外部環境負荷(汚染物質やCO2などの温暖化ガス)の軽減を行うための管理技術です。環境アセスメントやCSR、地球環境問題とその国際的な取り組みなども範疇に入ります。最近では「SDGs」も含まれるのではないでしょうか。環境関係法令も含みます。
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