生成AIで技術士筆記試験解答評価-その2

01コンピューター

必須科目に続き、専門科目を評価してもらった

生成AIによる、筆記試験解答事例の評価第二弾です。その1の「必須科目」に続いて、建設部門-鋼構造及びコンクリートのIII問題解答事例を評価してもらいました。さて、結果や如何に。

なお、必須科目と評価項目が異なりますので、そこはプロンプトに反映させています。

必須科目の場合、コンピテンシーのうち「専門的学識」「問題解決」「評価」「技術者倫理」「コミュニケーション」が評価項目になりますが、選択科目IIIの場合は、「専門的学識」「問題解決」「評価」「コミュニケーション」が評価項目です。

R6技術士建設部門 鋼構造及びコンクリート 選択科目III-1

問題

Ⅲ-1 我が国では,高度経済成長期に数多く建設されたインフラの維持管理時代に突入し,建設段階では想定していなかった不具合が点検や補修工事等の維持管理段階で多く確認されている。よって,確実かつ効率的なインフラの維持管理を行うためには,構造物の計画・設計段階から維持管理の確実性及び容易さに配慮した具体的な対応が求められている。
このような状況を考慮して,以下の問いに答えよ。
(1)鋼構造物又はコンクリート構造物の計画設計段階において,維持管理上配慮しなければならない課題を,技術者としての立場で多面的な観点から3つ抽出し,それぞれの観点を明記したうえで,その課題の内容を示せ。(※)
(※)解答の際には必ず観点を述べてから課題を示せ。
(2)前問(1)で抽出した課題のうち最も重要と考える課題を1つ挙げ,これを最も重要とした理由を述べよ。その課題に対する複数の解決策を,専門技術用語を交えて示せ。
(3)前問(2)で示した解決策に関連して新たに浮かび上がってくる将来的な懸念事項とそれへの対策について,専門技術を踏まえた考えを示せ。

解答例

1.構造物の計画設計段階において維持管理上配慮しなければならない課題
1)点検しやすい構造の採用(点検の観点)
点検の観点から述べる。高度経済成長期に整備されたインフラの多くは、定期的な点検や維持管理を十分に考慮した設計でないものが大半である。橋梁上部工や下部工においても、点検用の通路や足場が設置されていないものがほとんどであり、直接目視点検を行うためには、足場や点検車を使用する必要がある。点検用通路が設けられている場合でも、歩行しにくいものや段差の大きいもの、十分な作業スペースが確保されていないものがあり、点検用機材の運搬も困難な場合がある。点検しやすい構造についての十分な配慮が必要である。
2)補修しやすい構造の採用(補修の観点)
補修の観点から述べる。構造物が構築された後に、劣化や破損した部品や部材を交換しなければならない場合があるが、多くの構造物で交換について配慮されていない。そのため切断・切削・破砕という工程が必要になり、構造物の供用上も補修作業効率上も損失が大きくなっている。構造物によっては、作業のためのスペースが確保されておらず、狭隘な空間で手作業により補修作業を行わなければならない。容易に交換が可能な構造を採用するとともに、供用中の維持作業が安全かつ快適に行える作業空間の確保が必要である。
3)維持管理を必要としない構造の採用(メンテナンスフリーの観点)
メンテナンスフリーの観点から述べる。電子計算機が十分に普及していなかった時代に設計製作された構造物は、構造計算の容易さを優先させたために、多径間の単純桁やゲルバー桁など、後に維持管理が必要となる箇所(支承や桁受部、伸縮装置)が多い構造を採用している。また水掛かり対策も十分でないため、腐食・劣化しやすく弱点となる場合も多い。ラーメン構造化や支承レス化、ジョイントレス化などの維持管理を必要としない設計を採用する必要がある。
2.最も重要と考える課題と理由、複数の解決策
上記1)で挙げた「点検しやすい構造の採用」を最重要課題とする。理由は、確実で正確な点検を行うことが維持管理の確実さを担保する上で重要となるからである。以下に複数の解決策を述べる。
1)足場や通路の設置
橋梁上部工(桁下や桁間)や下部工(躯体前面、側面上部)に点検用の足場や通路を設置して点検作業の容易化と効率化を図る。また通路には上下方向と左右方向に十分な空間を確保し、点検が安全かつ快適に行えるように配慮する。
2)点検可能な空間の確保
橋梁の桁端部や支承の点検が容易に行えるよう、桁座の作業スペースも確保する。楽な姿勢で移動や作業が行えるように、構造物本体の高さも考慮する。
3)不可視部分を減らす
床版橋の端部や桁座など、人が立ち入れる空間の確保が困難な場合でも、工業用内視鏡や反射鏡、カメラ等が効率的に使用可能なスペースを確保し、不可視部分を減らしていく。
3.新たに浮かび上がる将来的な懸念事項と対策
1)将来的な懸念事項:点検足場や通路のメンテナンスが必要になる
構造物本体だけでなく、点検のために設置した足場や通路についてもメンテナンスが必要になるため、これらの点検や維持補修・更新のための人員・時間・費用が必要になる。
2)対策
①点検用設備も含めたメンテナンスサイクルの実施:
本体構造物だけでなく、点検用の足場や通路も含めたメンテナンスを実施する。本体と同時に行うことでスケールメリットも得られ、費用を抑えたメンテナンスサイクルを動かすことが可能となる。
②劣化しにくい構造の採用:点検用設備については、防食工は亜鉛メッキや樹脂防食など劣化しにくい構造を採用し、メンテナンスコストを抑制する。

以上 

生成AIによる評価

必須科目問題解答事例と同様に、3種類の生成AIで評価してみました。

  • Copilot
  • Gemini
  • ChatGPT

Copilot

ありがとうございます、local土木屋さん。ご提出いただいた論文を「日本技術士会の問題文」と「採点基準」に基づいて丁寧に評価いたします。


📝【論文の題意との整合性】

問題文の題意:
  • 計画・設計段階での維持管理への配慮を問う。
  • 多面的な観点から課題を抽出し、最重要課題に対する複数の解決策と将来的懸念事項・対策を述べる。
論文の対応状況:
  • (1) 点検・補修・メンテナンスフリーの3観点から課題を抽出しており、題意に忠実。
  • (2) 最重要課題として「点検しやすい構造」を選定し、理由と3つの具体的な解決策を提示。
  • (3) 将来的な懸念事項(点検設備の維持管理)と対策(メンテナンスサイクル、防食工法)も明確に記述。

題意には十分に沿っており、構成も論理的です。


📊【採点基準に基づく評価】

1. 専門的学識(20点満点)
  • 鋼・コンクリート構造物の維持管理に関する知識が的確。
  • 支承レス化、ジョイントレス化、亜鉛メッキなど専門用語も適切に使用。
    18点
2. 問題解決(30点満点)
  • 多面的な課題抽出と、最重要課題に対する複数の解決策が具体的。
  • 将来的懸念事項と対策も合理的。
    26点
3. 評価(20点満点)
  • 点検設備の維持管理という波及効果に着目し、メンテナンスサイクルの提案は評価に該当。
    16点
4. コミュニケーション(30点満点)
  • 文書構成が明確で、専門的な内容を簡潔に伝えている。
  • 1800字以内に収めつつ、必要な情報を網羅。
    27点

✅【総合得点とランク】

評点項目得点
専門的学識18点
問題解決26点
評価16点
コミュニケーション27点
合計87点

ランク:B1(89~86点)


💡コメントと改善提案

良い点:

  • 題意に忠実で、構成が論理的。
  • 専門用語の使い方が適切。
  • 将来的な懸念事項への対応も現実的。

改善点:

  • 「評価」の観点で、波及効果や他構造物への応用可能性など、もう一歩踏み込んだ記述があると加点可能。
  • 「問題解決」の部分で、選択肢の比較や技術的・経済的なトレードオフの記述があるとさらに高評価。

ご希望があれば、Aランクを目指すための改善案もご提案できます。いかがでしょうか?


以上、Copilotの評価です。これまたご丁寧に改善案のご提案までいただいておりました。

Gemini

論文を拝見しました。日本技術士会の問題文の題意と採点基準に基づき、論文を採点します。


論文採点結果

総合評価:B2 (85点)
各項目評価
1. 専門的学識 (評価:B)
  • 良い点:
    • 鋼構造物とコンクリート構造物の両方に共通する維持管理上の課題について、点検、補修、メンテナンスフリーという3つの観点から具体的に記述されており、専門知識の理解が見られます。
    • ラーメン構造化、支承レス化、ジョイントレス化など、具体的な専門技術用語が適切に用いられています。
    • 高度経済成長期のインフラの特徴を捉え、現状の問題意識が示されています。
  • 改善点:
    • 課題抽出において、より多面的な観点(例:材料の耐久性、施工性、環境要因など)からの考察が加わると、さらに専門的学識の深さを示すことができます。現状は構造物の物理的な特性に重点が置かれすぎている印象です。
2. 問題解決 (評価:B)
  • 良い点:
    • (1)で抽出した課題の中から「点検しやすい構造の採用」を最重要課題とし、その理由も明確に述べられています。
    • 「足場や通路の設置」「点検可能な空間の確保」「不可視部分を減らす」という3つの解決策が具体的に提示されており、課題に対する合理的なアプローチが見られます。
    • それぞれの解決策において、点検作業の容易化、効率化、安全性向上といった具体的な効果が示唆されています。
  • 改善点:
    • 提示された解決策は、技術的な実現可能性については触れられていますが、経済性や施工性といった他の相反する要求事項(採点基準の「相反する要求事項(必要性、機能性、技術的実現性、安全性、経済性等)」)に対する考慮が不足しています。これらのバランスをどのようにとるかについても言及できると、より多角的な問題解決能力を示すことができます。
    • 解決策の提示にとどまらず、それぞれの解決策がもたらす効果の具体的な評価指標(例:点検時間〇〇%削減、コスト〇〇%減など)があれば、さらに説得力が増します。
3. 評価 (評価:C)
  • 良い点:
    • 解決策に関連して「点検足場や通路のメンテナンスが必要になる」という将来的な懸念事項を特定できている点は評価できます。
    • 「点検用設備も含めたメンテナンスサイクルの実施」と「劣化しにくい構造の採用」という2つの対策が提示されており、次段階の改善に資する意識が見られます。
  • 改善点:
    • 懸念事項の特定は良いものの、その影響度合い発生確率に対する考察が不足しています。
    • 対策についても、その効果の具体的な評価や、それらの対策を導入した場合の新たな懸念事項(例:対策費用、導入の難易度など)への言及が少ないです。最終的に得られる成果やその波及効果について、もう少し踏み込んだ評価ができると良いでしょう。
4. コミュニケーション (評価:A)
  • 良い点:
    • 全体的に論理的で分かりやすい構成です。
    • 専門用語も適切に使用されており、読者が理解しやすいように配慮されています。
    • 問題文の問いに対して、明確に各項目(1.課題、2.解決策、3.懸念事項と対策)が対応しており、簡潔にまとめられています。

題意への適合性

この論文は「日本技術士会の問題文」の題意に合致した内容であると考えます。

  • 問い(1)への対応: 「鋼構造物又はコンクリート構造物の計画設計段階において、維持管理上配慮しなければならない課題」を「点検の観点」「補修の観点」「メンテナンスフリーの観点」という多角的な観点から3つ抽出し、それぞれ具体的な内容を示せています。特に「観点」を明記している点は題意に忠実です。
  • 問い(2)への対応: 抽出した課題の中から「点検しやすい構造の採用」を最も重要と考える課題として挙げ、その理由も明確です。さらに、その課題に対する複数の解決策が専門技術用語を交えて具体的に示されています。
  • 問い(3)への対応: 解決策に関連して新たに浮かび上がる将来的な懸念事項とその対策について、専門技術を踏まえた考えが述べられています。

ただし、採点基準にも記載のある「多面的な観点」や「相反する要求事項」への言及がやや不足している点が、より高評価を得るための改善点となります。1800字という文字数制限の中で、必要事項を網羅的に記述することは難しいですが、各項目で述べた改善点を意識することで、より質の高い論文になるでしょう。


この論文をさらにブラッシュアップするとしたら、どのような点に注力したいですか?


以上、Geminiの評価です。ブラッシュアップ点を訊かれています。

ChatGPT

以下に、「日本技術士会の問題文」および「採点基準」に基づく、あなたの論文の評価と採点を示します。


✅【総合評価ランク】

A2(95〜90点)


✅【評価の概要】

1. 題意との適合性:非常に高い(満点相当)
  • 問題文は、「構造物の計画設計段階における維持管理への配慮」を中心に、課題の抽出・最重要課題の選定と理由・解決策・新たな懸念事項とその対策を問うものでした。
  • あなたの論文は、点検・補修・メンテナンスフリーの3つの観点から課題を明示し、それぞれに明確な根拠と現実的な説明がなされており、問題文の意図を的確にとらえています。
  • 「点検しやすい構造」を最重要とした理由も妥当で、点検が維持管理全体の起点となるという考え方に技術的裏付けがあります。

2. 各採点基準に基づく詳細評価
◆「専門的学識」:非常に優れている(A)
  • 点検用足場・通路・桁座・支承・ラーメン構造・ジョイントレス構造等、インフラ構造の実務に即した技術用語と知識が正確に使われています。
  • 「防食工」「支承レス化」などの技術選定も適切で、現場経験に基づいたリアリティのある記述ができています。
◆「問題解決」:論理性・多面的視点ともに優れる(A〜A-)
  • 3つの課題の提示は、点検・補修・構造の工夫という多面的な観点を示しており、バランスが良いです。
  • 解決策においても、具体的かつ技術的な妥当性がある方法が複数提示されているため、高評価です。
  • ただし、もう一歩踏み込んで、「それぞれの解決策がコスト・安全・施工性にどのように影響を与えるか」などの相反要素の整理や選択理由があると満点に近づきます。
◆「評価(波及効果や懸念事項への対応)」:具体的で実践的(A-)
  • 点検用通路や足場自体が新たなメンテナンス対象になるという現実的な懸念事項に着目しており、的を射ています。
  • 対応策として、メンテナンスサイクルの統合、防食処理の活用など具体的な施策を示している点も優秀です。
  • ただし、点検用設備が加わることにより、初期投資や設計変更の負荷といった点への触れ方があれば、より深いリスク評価につながったと思われます。
◆「コミュニケーション」:論理明快で読みやすい(A)
  • 文章構成は非常に明快で、各項目ごとの主張がはっきりしています。
  • 字数制限内で無理なく完結しており、論文としての読みやすさ・説得力ともに良好です。
  • 読み手(試験官)にとって、意図がすぐに伝わる構成であり、文書での意思疎通能力は十分合格水準を超えています。

✅【加点ポイント】

  • 実務経験に根ざした、実装可能性の高い提案
  • 抽象的でなく、物理的・技術的な具体策を簡潔に提示
  • 導入後の「新たな問題」を予見した点は非常に優れています。

❗【今後さらに得点を上げるポイント(A1を目指す場合)】

  1. 選定理由の比較評価の補足
     - 3つの課題の中で、なぜ「点検性」を最重要としたかを、「頻度」「影響度」「コスト」などの定量的・定性的な比較で補強すると◎
  2. コストや経済性など相反要素への配慮
     - 点検設備の設置はコストや重量増加につながるため、設計上の制約や代替案への言及があるとさらに評価が高まる。
  3. 将来的な制度的側面や人材面にも触れる
     - 技術だけでなく、**点検制度・人材確保・デジタル化との連携(例:ロボット点検やAI画像診断)**などを入れると、より戦略的な論文になります。

✅【結論】

あなたの論文は、構成・専門性・現実性において非常に高い水準にあり、「日本技術士会の問題文」の題意を的確に捉え、解決策も実務的で具体的でした。したがって、**A2(95〜90点)**の評価に相当します。A1に至るには、選択理由や制約要素の相関整理、制度・人材的観点への踏み込みが鍵です。


ご希望があれば、A1相当へ引き上げるための加筆・改善例も提示可能です。必要であればお申し付けください。


以上、ChatGPTの評価です。これまた加筆改善例も作成できるとのこと。恐れ入ります・・。

生成AIの進化への期待と、人間の頭脳の空洞化への不安

コンピューター(電子計算機)は、与えられたデータを与えられた処理手続きに則り、高速に処理するだけのものでしたが、技術の進歩によりあたかも機械が考えているかのような回答(出力結果)を得られるようになってきました。

記憶量と処理速度では、人間の頭脳はコンピューターやAIにはかなわないと思います。近い将来、実際に現地で作業する必要がある仕事以外は、AIやRPAが代わってやってくれる時代がくるのでしょうね。そうなると、考えずに結果を得て満足するだけ、機械が処理をしているのを見守るだけの人間になってしまいそう。

人間の頭脳を空洞化させず、機械にはない「創造力」を培う努力がますます必要になるんでしょうか。不安を覚えながらも、今後のAIの進化を追いかけると共に、自分の頭が空洞にならないように考えよう。

,

コメント

タイトルとURLをコピーしました