技術士 出願と口頭試験

01技術士_建設部門

2019年試験制度改正まで

1.「詳細記述」対策
 筆記試験の得点(A~B)によっても、質問内容が変わるとの情報もありますが、何をおいても重要なのは、出願時の「業務経歴表」での「詳細業務」の内容を練ることです。業務をきちんと振り返り、内容を把握しておくのはもちろんのことですが、「技術」をアピールしなければなりません。1.業務の詳細内容2.業務における課題3.課題解決のためにクリアすべき問題点4.問題解決の方向性、具体策について、頭にいれておかなければなりません。特に、「どうしてこの業務が技術士にふさわしいのか」「この業務を詳細業務に選んだ理由」は、重要です。
 また、「業務についてホワイトボードを用いて説明してください」という設問もあります。私は二次試験合格までに口頭試験を2回受けましたが、2回ともホワイトボードを使用して説明することを求められました。事前に「シミュレーション」しておかないと、いきなりの説明は難しいと思います。

2.一般的な質問
 技術士受験の動機、勤務先での技術士資格の必要性、資格取得後の活用方法、資格取得に対するメリット等を質問されます。

3.専門技術に関する質問
 平成25年度の試験制度改正により、口頭試験時間は大幅に短くなっています。従って、あまり重点的に質問が行われることはないと思います。しかし、念には念を入れて、トピック的なものや、基礎的な技術情報についての知識を復習しておいたほうがいいかもしれません。
 平成24年度口頭試験では、「アセットマネジメント」「リスクアセスメント」についての説明を求められました。私は「リスクアセスメント」についての解答がめちゃくちゃでした・・残念な結果の一因かも。

4.倫理・技術士制度に関する質問
 技術士法に関する質問、倫理綱領に絡めた質問、倫理問題事例などの質問が必ずあります。技術士の3義務2責務はもちろん、綱領の理念は把握しておいたほうがいいと思います。日頃行っている自己研鑽の方法や、CPDについても質問されます。

令和元年度(2019年度)以降

 日本技術士会が示している「技術士2次試験実施大綱」や、「技術士試験の概要」において、技術士に求められる資質能力(コンピテンシー)が明確となっており、(詳しくは日本技術士会HPをご確認ください)それを踏まえた出題となっています。この傾向は「口頭試験」において顕著であり、

  1. コミュニケーション力
  2. リーダーシップ力
  3. 評価、マネジメント力

が問われるようです。
 それに伴い、2019年までに質問されていた「業務詳細」についての技術的内容ではなく、「業務詳細」において、どのようにリーダーシップを発揮し、業務をマネジメントしたか確認されるようになりました。
 技術士の「コンピテンシー」として口頭試験で確認される項目、特に「リーダーシップ」と「マネジメント」についての正しい理解が必要です。
 日本技術士会が「技術士2次試験実施大綱」や、「技術士試験の概要」、「修習技術者ガイドライン」で示している、これらの内容についてしっかりと把握しておきましょう。

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