ヤマハFZ1 FAZERの概要
かつてはRDやRZに代表される2ストローク車が中心だったヤマハ。4ストローク車は大型車では2気筒(XSやTXなど)3気筒(GXなど)のものを作っていましたが、レーサーレプリカ全盛期の1980年代に、ヤマハは「genesis」思想に基づき革新的な車を生み出しました。45度前傾ダウンドラフト水冷DOHC4気筒5バルブの「FZ750」です。ジェネシス思想にはその後「FZ250」、「FZX750」、「FZR400」が続き、現在のYZF-R1にも受け継がれておりますが、YZF-R1の派生版として2006年に登場したのがFZ1 FAZERです。国内版は2008年に登場しました。FAZERには「創造」という意味があり、新時代を創造するはずだったのですが売れ行きが振るわず、2014年版を最後に姿を消すことになりました。これまた悲運の不人気車でしたが、人気がなかったおかげで良好な車両をお手軽価格で入手できました。参考までに、FAZERという名前は同社の産業用無人ヘリコプターに残されています。
2021年にカワサキZ250SLを手放し、アドレス125に乗り換えました。アドレスは通勤やお買い物には最適ですが、長距離乗るにはやはり辛い。ということで、久々に大型二輪を手に入れました。年を考えると、大きなバイクはこれが収めになるのかもね。
2024年2月、KATIX経由でバイク王に売却しました。売却時の走行距離(ODO)は15,625km。1年半で約4,000km乗ったことになります。大型バイクは維持も取り回しもなかなか大変ですからね・・。短い間でしたけど、お世話になりました。
車両形式 | EBN-RN21J |
車体寸法 | 2140×1205×770 WB1460 |
車両重量 | 225kg(乾燥重量205kg) |
エンジン | 水冷4ストローク4気筒/DOHC 5バルブ998cc 94ps(69kw)/8.2kgm(80Nm) |
- 伏せると防風効果の高いハーフカウル。
- 全体的なデザインは今どきのバイクです。
- 前オーナーが替えたのか、フェンダーレスになっている。
- エンジンを主張するデザイン。
- サイレンサーは片側1本だし。
- シンプルなメーター周り。回転計はアナログで見やすい。
- 速度計はデジタル。これも字が大きくて見やすい。
- 水温計は温度表示、116℃までは良好らしい。
- 時計があるのがうれしいね。
- 燃料計もデジタル表示。
- 走行距離11,624km。乗ってませんね前オーナー。
- エンジンはR1譲りの高性能なもの。国内版はデチューンされています。存在を主張するシルバー塗装。
- オイル容量は約3リットル。
- フレームはなんとオールアルミ。軽量化に大きく貢献。
- ぎっしり詰まって向こう側が見えないデザインは意図したものらしい。整備性は・・とても素人には触れない。
- ラジエーターからエキパイ。
- 1番と4番のエキパイが「くの字」なのも、向こう側が見えないデザインらしい。なかなか凝っている。
- リヤ周り。サイレンサーとタイヤが太い!
- 排気音は至ってジェントルなものです。野太い音ではなく、「ドヒューン」という感じの音。
- 190/50ZR17というリヤタイヤはド迫力。但しタイヤ交換時にお財布に与える大きさもド迫力みたいです。
- ブレーキは2ポッド。ABSなし。
- リヤ左側です。スイングアームはトラス形状で剛性が高そう。チェーンカバーの配置も凝っている。
- センタースタンドがあります。オイル交換やチェーン調整・整備に重宝します。
- ギアは6速まであります。
- フロントタイヤ周り。倒立フォークです。
- ブレーキは4ポッドダブルディスク。
- フロントフォークの減衰力調整は、伸びと縮みを独立して調整できる高度なものがついているみたいです。触りませんけど。
- ABSなし。
- バーハンドル。ちょうどいい高さです。
- ミラーも見やすい。
- スクリーンもほどよい高さ。
- ハンドル右側は至ってシンプル。
- キルスイッチとスタータボタンのみ。
- ブレーキレバーは握り幅を5段階に調整できます。
- スロットルはほどよい重さ。
- ハンドル左側もスッキリしている。
- ウインカースイッチが操作しやすい。いいね。
- ハザードとパッシングスイッチがあります。
- シートは見た目より座り心地がいいです。
- タンクが割と大きめなので、強制的にニーグリップできます。
- 前後の位置決めは難しい。座ってハンドル握ったところがあなたのポジション、という感じです。
- リヤシート下にはスペースあり。
- なんと、前オーナーが装着していたETCがありました。もちろん使用可能、セットアップしてもらっています。
- 車検証ほか書類は余裕で入りますが、その他のモノを入れるのは難しいかも。
- ライダーシートも外れます。バッテリー交換時に外します。
いいところ
- そんなに悪くないデザイン。時代に合わなかったのかな。YAMAHAには割とそういうのが多いかもしれません。
- 乗りやすい。大型車なので止まっている時の取り回しは重たいですが、走り出したら非常に楽です。低速でも扱いやすい上に、6速ギヤいれっぱなしでも大抵の場所は走れます。大排気量車のなせる技かな。
- 今時バイクのように、ABSやトラクションコントロールはついていないし、出力モードの変更もできません。アシストアンドスリッパークラッチなんかもついていない。でもシンプルで扱いやすい。あんまり電気仕掛けに頼っていないので壊れにくいのかもしれません。
- バッテリーさえしっかりしていれば、インジェクションなのでエンジンはすぐ起動する。ずぼらなユーザーにはもってこいのバイクです。
- 高速道路や一般国道をクルーズするには最適です。安定感と安心感があります。ブレーキもよく効きます。
- 不人気車なので中古価格が暴騰していない。まあ暴騰が異常なんでしょうけれど。
悪いところ
- ぱっと見コンパクトに見えるけど、やはりそこは大型車。200kgを超えるため押したり引いたりするのはなかなか大変です。
- ライディングポジションは上半身には負担は少ないけれど、ステップ周りがちょっと窮屈かもしれない。長時間乗るとだんだん膝が痛くなる。自分のせい(年のせい)なのかな?
- 同じく、長時間乗るとだんだんクラッチが重たくなってきます。旅の終盤はストップアンドゴーが少ない道を選ぼう。
- アイドリングの回転数が高いのでは。1000rpmを超えています。勿体ないお化けがでそう。
- エンジンからの熱が多い。ラジエーターやファンからの温風だけでなく、エンジン本体からの輻射熱で膝の内側が熱くなります。真夏の渋滞時にはえらいことになりそう。道を選ばないと。
- 燃費があまりよろしくない。国土交通省届け出60km/h定地燃費は21.0km/l。200kmほど走ると、残量が2目盛りになります。高速道路や信号が少ない一般国道主体でこの状態なので、街乗りだけに使うと厳しいかも。これも道を選ばないと。
- フェンダーレスになっているので、泥ハネが・・。
- シート高815mmのため足つきがやや悪い。身長171cmの当方、両足ベタ付きにはなりません。シートの広さも関係しているかもしれません。私の脚が短いだけかもしれませんw。
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